こちらは2020年12月にレ・ザトリエのメールマガジンを登録されている皆様に送信したものを編集したものです。
名言ミニレッスンの第3弾です。
意外と名言好きが多いのかわかりませんが、続けて欲しいという声をいただいております!
棚瀬感激( т৹т )
ということで、今回もお気軽にお楽しみください。
クリスマスのボンボン、papillote パピヨットの包み紙にかかれている名言から仏語文をピックアップしています。
だいたいは、ことわざ、格言(un proverbe) か、本等からの引用( une citation)です。
皆様もどんな深ーーーーい意味があるのか考えてみてくださいね。
訳は棚瀬バージョンです。
‘’ Le véritable voyage de découverte ne consiste pas à chercher de nouveaux paysages, mais à avoir de nouveaux yeux.‘’
Marcel Proust
各単語の基本的な意味 :
véritable…本当の、本物の
le voyage…旅行、旅
découverte… 発見、発見された者(人)
consister à…に(その本質が)ある、…である
chercher…を探す、探し求める
nouveau(x)…新たな、別の
paysage(s)..風景、景色
yeux…目、両眼
真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない、新たな目で見ることなのだ。
ポイントは、consister à +動詞の原形 で、(ある本質は)にある、…である、という言い方の、à +動詞の原形の部分ですね。
consiste à chercher ….. mais à avoir…. という構造になっていますので、2回目のavoir にも consister がかかっています。
mais ( consiste ) à avoir.. という風に考えます。
新たな目で見ること、ですが、もちろん目は「視点」でもいいですし、見ることではなくて、avoir そのままで、「新たな視点を持つこと」としても良いと思います。
そうすると直接的すぎて名言ぽくないかな?とここではやめておきました。
これは「失われた時を求めて」の著者、マルセル・プルーストの名言だそうです。
この本、むかーーーし、むかしのそのまた昔(紀元前ではない)、手を出して挫折した記憶があります。
「あら♥なんかタイトル素敵~♥」「その本持ってる自分も素敵かもウフフ♥」みたいな感じで気軽に挑戦し。
読み終えずにおずおずと図書館に返した…。
しかも結構最初のほうで挫折したような…。
…。
いや、いや大丈夫!(必殺自分なぐさめの術)
村上春樹さんも挫折したとどこかで読んだし!(知らんけど!)
でもプルーストと聞くと、その時のことがなんかいちいち蘇ります。
今度再挑戦してみようかなー。
その頃とは異なる目 d’autres yeux で楽しめるかも!?
では2個目もいってみよーー!
‘’ L’expérience est le nom que chacun donne à ses erreurs. ‘’
Oscar Wilde
各単語の基本的な意味 :
l’expérience…経験、体験
le nom …名前
chacun… それぞれが、誰もが
donner…与える、(名前などを)つける
erreur… 間違い、誤り、過ち
経験とは、誰もが自身の過ちにつける名前のことだ
ここのポイントは、donner 与える、の直接目的語 le nom が前にでている、つまり先行詞だということですね。
たとえば子供に名前をつける、という時、donner un nom à son enfant というのが普通の並びです。
L’expérience est le nom で1文。
Chacun donne ce nom à ses erreurs. でもう一文という構造ですネ!
ここの chacun ですが、on でもオッケーです。実際そういう文章の時もあります。
つまりその場合、L’expérience est le nom que l’on donne à ses erreurs.となります。
ついでに。
le nom の発音、ノムと最後 m っぽいのつけている場合があるので注意デス!
nom の発音は、「いいえ」の non と同じです。
先行詞といえば、文法用語いやぁぁぁぁー≡≡≡=(ノTдT)ノ
という人は結構いますよね。
でも間違っても大丈夫!
それを経験と呼ぶのだと、オスカー・ワイルド大先生が言ったそうなので!
さぁ皆様、どんどん間違えまくって経験値を上げていきましょう!!
ではクリスマスまであと数回、お邪魔しまーす!